料理

かにと料理2

かに寿司

かに寿司というのは、寿司職人にとっては究極の技能らしい。
もちろん平目も新子もズケもトロの握りもすばらしいのだが、素材があまりにもすばらしいかに肉は、素材の良さがアダとなって技能を活かすことが難しい。
素材の良さを活かすと、かにが頼りでシャリにかにを乗せただけで高い金を取るという評判が立ってしまい、手を加えると小細工仕事になって、かにという素材を活かしきれていない、と客からの評価を得られない。
だからこそ志のある寿司職人は、かにをネタにすれば評価が得られると考えてしまうものらしい。

 

小樽の職人がこれに挑戦して、新たな寿司ダネを考え出した。
ズワイがにの抱き身(脚の付け根の肩肉)を出汁と甘酢に漬けておき、注文があると軽く蒸して握りにし、スライス白瓜の甘酢漬けで軍艦巻きにして刻み海苔を上に散らす。
これがかにの味覚を活かした最高の握り寿司だが、かにの身が赤くならないので、味覚のわりに評価は高くならない。
客のレベルが課題かも?

卵料理

卵料理は、料理人の創作意欲を刺激するものらしい。
ロンドンのホテル内にあるレストランで食べた料理だが、かつてパリにあったフォージュロンという美味を謳われたレストランのバリエーションらしいのだが、とても美味だった。
65℃で湯がいた半塾卵の上部を切って、そこに軽く出汁で炊いてほぐしたかに身を絡め、彩として内子を散らす。
単純であり、素人でも作れそうだが、半熟の白身と黄身をまぶした中にかにの味覚が生きて、内子の赤い色が視覚を刺激する。
卵料理なのだが、食べてみるとかにが主役の料理であり、卵はかにの味を拓かせる調味料となっていることを思い知らされる。
かにの味覚の強みはそこにある。
世界三大珍味などは別として(食べた人は美味を求めるより先に、珍味の味覚だけを気にする)、かにはその繊細な味覚に比較して、大いに主役を張れる存在感を持つ。
そこがかにが多くの人々から愛される所以なのだろう。
この料理、卵の選択が第一優先なのは言うまでもない。

リゾット

簡単なかにのリゾットの作り方を教えてくれたのは、スペインの鄙びたレストランのシェフだった。
日本生まれの彼は、日本で料理人の資格を取って、スペインに帰ってから料理店のシェフの職を得て、スタンダールの記述から推測したレシピを開発した。
お米を炊く文化の少ないスペイン、日本の味を懐かしんでお米を炊くのだが、お店に使えないかと考え抜いてできたのが、このリゾットだった。

 

冷飯を温めて、たっぷりのバターを塗ったフライパンに押し付けて3分焼く。
焼けたら熱いチキンスープを入れ2分、パルメザンチーズとかに肉を散らして蓋をして1分蒸す。それだけで美味しいリゾットができあがる。
日本のタラバかにやズワイかにを満喫した彼にとってはもの足りないが、そこに作っておいたかにビンチョスを加えることで完成させた。
ラテン系の陽気な客が多いスペインのパルでは、このリゾットを酒のアテにワインやオルーホ(ワインの焼酎)でサルー(Salud=乾杯)するのが、街の風景。

オムレツ

オムレツという卵料理もまた、手を加えて美味しさが増す料理として調理人の腕が試される素材らしい。
世界各地の、歴代の名の知られた、無名の数多のシェフが、オムレツを素材とした料理を考えてきた。

 

東北のあるホテルでは、かにの季節となると全館の飲食施設でかにフェアを開催して、ホテルの宿泊客だけでなく食通客の話題を呼んでいた。
もちろん興行的にも成功を見ている。
そしてランチやディナーだけでなく、ティータイムやバーでもかにを使ったレシピを出す凝りようなのだ。
そのレストランでいちばん評価が高く、リピーターの多かった料理が、かに入りオムレツだった。
ブュッフェの朝食だけに供されるそのオムレツはかにの出汁で米を炊き、蒸したかにもふんだんに加えて木の葉型に整えて供される。
全卵2個に粉末のパルミジャーノ・レッジャーノとクリームと蒸しかにを加え、とろりと焼いて熱々のご飯を包む。濃厚なかに出汁のとろみと、赤い焼きピメントとアスパラガスで彩る。

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